明日もキミの、そばにいたくて。
「あの、智晴君……」
私が頭を抱えていると、智晴を呼ぶ小さな声が聞こえた。
坂本さんだ。
坂本さんは智晴に近付いていくと、何かぼそぼそと話して、智晴を連れてどこかへ行く。
――この流れは、智晴告られちゃう?
呆然として、遠ざかっていく二人を見送る。
……っていやいや、そんな場合じゃないだろ小宮凜!
このまま、お父さんみたいに後悔する羽目になるわけにはいかない。
私は静かに後を追っていった。