彼ハ知ラナイ【短編・完】




季節はもう夏も終わる頃で、教室にはあたしと同じように薄手のカーディガンを着てる人もチラホラ。


運動部の男の子たちはまだまだ半袖のカッターシャツでいいらしい。




カタン、と椅子を引いて座れば太股に冷たさが伝わる。


優衣がいなければあたしの周りは異様なほど静かだ。





机に突っ伏して目を閉じていれば、優衣たちが来る前に眠りに落ちた。





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