彼ハ知ラナイ【短編・完】
あたしはそんな彼をみつめる。
…あたしはいつになったら彼に見てもらえるんだろう。
「皐月ちゃん、どうかした?」
「え?……いや、何も?」
「そう?」
優衣の笑顔を見ていれば、少しは心も晴れる。
「優衣、ケチャップついてる。」
「え、どこ?やだ〜」
「ここだし、逆。」
「あ、弘くんありがと。」
4人で食べると、嫌でも優衣と山本くんのラブラブっぷりを見ることになる。
あたしは別に構わないんだけど…
やっぱり秋は眉をよせてそれを見てた。