ドSホスト×ピュア女子高生〜全部がはじめてだった〜


「……」


答えが出ないまま、家に着いた。


今までは基本終電までには上がらせてもらっていた。


でもレギュラーでやるとなると、それは難しいだろう。


ガチャ


「おかえりー!」


時間も遅いのに、母さんは起きていた。


「なんで起きてるんだ?明日も仕事だろ?早く寝ろよ……」


「ちょっと靴下とか色々穴空いててね…直したりしてたの」


「……そんなの」


新しいの買いなよ、と言おうとして、俺は母さんの手元を見た。


母さんの手は、荒れて真っ赤になってて、所々切れて血が滲んでいた。


「こんなになってまで…」


こんなになるまで必死に働いてる母さんを見て、俺は決心した。













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