甘い秘密をそっと教えて?
「待ってってんよー」
アズサがグラスを持ったままご機嫌に声をかける。
「ちょ。
なんやの、その格好?」
ん?なにいまさら?
アヤメの呆れた顔。
「え?
なんかおかしい…?」
「あんなあ、言うたやんか?
合コンやで?
お金持ち男子やで?
そやのに…
そのジーンズにチュニックって…」
そんなの、
別に来るだけでいいって言ったじゃないの。
頭数そろえるだけでしょ。
でもまあ、
金持ちって相手が相手だけにこんなカッコはまずかったのか…。