甘い秘密をそっと教えて?

「これからどうするの?
運命の再会ってことで今からどっかデートしよっか?」

「……」


「行きたいとこ連れてってやるよ?
イタ飯とか映画とか…なんならふたりきりでとっておきの時間でも?」

「……」


いつもならそんな冗談に大声で反発するアタシだったけど、
なんだかそんな気にもなれなくてずっと黙ったまま。


するとさすがに彼もアタシが変だと察したのか。

「ホントどしたの?
年上彼氏とケンカ?」

少し声のトーンを落として聞いた。


きっと彼は心配そうな顔をしてる、
そんなふうに思った。


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