甘い秘密をそっと教えて?
カッコ悪いやら、
ずっと密着していたせいか、
身体に熱がさっきよりも上がったように感じる。
気になって仕方がない。
「…もう、支店長、そんな笑うこと、
ないじゃない…と思い…」
そんなアタシの言葉を彼は人差し指で唇に当て途中で止めて、
そっとアタシの耳元で答える。
「この場に及んでまだ支店長とか、
もういい加減、
名前で呼んだら?」
その低くやさしい声は自分の身体がしびれるほど。
例えが変かもしれないけど。
このひとはアタシの麻薬だ。
「そう…ですね、えっと。
ハヤ…テ…さん…」
アタシの呼ぶ声に嬉しそうに彼は笑う。