甘い秘密をそっと教えて?

アタシがなにか言わないと、
と思ったとき彼が言った。


「そうだな…。
ちょっと考えてた。
大丈夫、
都合のいいときに来ればいい」


え?

なんて?

いいって言った?

ホントに?

いいの?

やった!


「ホントですかっ?
ありがとうございます!
ホントにありがとうございますっ!」


「そんな喜ぶことか?
変な奴だな?」

受話器の向こうで不思議そうに彼が言う。



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