甘い秘密をそっと教えて?
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どちらかというと彼はおしゃべりな方ではない。
どちらかというと彼はにぎやかなところが好きな方ではない。
だけど。
今日、いつもとやっぱり様子が違う?
そんなこと思いながら彼の背中を見つめる。
広い背中。
いつも必死になって追いかけて。
見失いそうになっても必ず待っていてくれる。
手を差し伸べてくれる。
「…スミマセン、
仕事、あったんですね」
だからあの電話のときもなかなか返事ができなかったんだろう。
今更、納得する。