甘い秘密をそっと教えて?

アタシは彼の具合が悪くなっているところを見るのが初めてだったせいか、
気が動転してしまって自分でも何を言ってるのかわからなくなってる。

本当はきっと今日もゆっくりひとりで休みたかったんだ。

なのにアタシが会いたいとか言い出したから。


「あのなあ、
さっきから大げさすぎるって。
…ああ、そうだ」

彼は身体を起こしベッドの横にあるチェストを開ける。

「だったら、これ…、
持ってたら大丈夫だろ?」

そして彼がアタシの手のひらに載せたのは鍵。


「これ…?」


「ここのマンションの鍵だよ。
それならいらない心配することないだろう?」


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