大切なもの
保健室前、《出張中》と書かれたプレートがさがっていた。
ま、勝手に入るけど。
ドアを開け、ベッドに寝かせる。
熱を計ると、やっぱり朝よりぐんと体温があがっていた。
「ったく…」
どうせ、みんなに迷惑かけたくない、ってとこだろう。
「無理すんな…」
ビビっただろうが…。
濡れタオルを額に置き、しばらくして…
沙和の目が覚めた。
「ん…?」
「目、覚めた?」
目をキョロキョロさせる沙和。
「ここ、保健室。お前、階段下りようとしたとき、フラッてしてた。
落ちそうなとき、ギリギリ腕引っ張れた。…ケガしなくて、よかった」
「ありがと、樹。あのさ…もしかして、保健室まで運んでくれた…?」
「ん?あぁ」
「っ!」
沙和は急に布団で顔を隠した。
見えるのは、沙和の頭と目だけ。
ま、勝手に入るけど。
ドアを開け、ベッドに寝かせる。
熱を計ると、やっぱり朝よりぐんと体温があがっていた。
「ったく…」
どうせ、みんなに迷惑かけたくない、ってとこだろう。
「無理すんな…」
ビビっただろうが…。
濡れタオルを額に置き、しばらくして…
沙和の目が覚めた。
「ん…?」
「目、覚めた?」
目をキョロキョロさせる沙和。
「ここ、保健室。お前、階段下りようとしたとき、フラッてしてた。
落ちそうなとき、ギリギリ腕引っ張れた。…ケガしなくて、よかった」
「ありがと、樹。あのさ…もしかして、保健室まで運んでくれた…?」
「ん?あぁ」
「っ!」
沙和は急に布団で顔を隠した。
見えるのは、沙和の頭と目だけ。