大切なもの
「へ!!??/////」
「似合いすぎで、言葉出てこなかった…」

樹の頬は、ほんのり赤い。

「これ着た沙和と…デート、したいって思った」

荷物を持っていないほうの手で、口元を覆う樹。

「って、なに言ってんだ俺。ちょっとヤバい」
「っ//樹、なんだか可愛い…」
「沙和のほうが、可愛いから」

「見て、あのカップル」
「お似合いって感じ~」
「てか、可愛い~~!」

なんて、周りにいた女の子たちの声が聞こえてきた。

「と、とりあえず着替える!!」
「あ、おう」

試着室に入り、しゃがみこむ。


ヤバい…樹、可愛い…。


こんなにも胸が躍るのは、いつ以来だろう。




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