大切なもの
制服に着替え、試着室を出る。
「樹、私これ買ってくるね」
「ん。じゃぁ店の外出て、待ってるな」

会計をしているとき、店員さんに話しかけられた。
「一緒に来ている人、彼氏さんですか?」
「あ、はい//」
「すごく、ステキな方ですね」
「はい…。ありがとうございます」

樹のことを褒められるって、なんか嬉しいな…。

「ありがとうございました~」

店を出て、樹の元へ向かう。
「ん、おかえり」
「ただいま。待たせてごめんね?」
「全然。あ、沙和」
「ん?なに?」
「その服、俺の前だけで着ろよ?」

耳元で、色っぽく囁く樹に顔が熱くなる。

「こ、今度のデートで…着てくるねっ//」
「楽しみにしてるな」

あたしたちは手を繋ぎ、その場をあとにした。


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