大切なもの
「ごめんね?デートなんて知らなくて。あたしね、あの日……
颯くんに電話して。そしたらね、颯くん…来てくれて。
“やっぱり颯くんが好き”って言ったら……抱き締めてくれたの」
颯太から聞かされていた。
震える声で電話があった、って。
告白された、って。
「俺も、亜弥が好きだ。って、そう言ってくれたの」
あたしが待っている間……颯太は亜弥ちゃんと一緒にいた。
それは、事実で。
「2人、付き合ってたんだよね。
ごめんね、颯くんとっちゃって」
「っ、」
どうして。
どうして今さら、あの日のことを言うの。
樹のおかげで……癒えたというのに。
どうしてあたしの傷を……えぐり返そうとするの。
颯くんに電話して。そしたらね、颯くん…来てくれて。
“やっぱり颯くんが好き”って言ったら……抱き締めてくれたの」
颯太から聞かされていた。
震える声で電話があった、って。
告白された、って。
「俺も、亜弥が好きだ。って、そう言ってくれたの」
あたしが待っている間……颯太は亜弥ちゃんと一緒にいた。
それは、事実で。
「2人、付き合ってたんだよね。
ごめんね、颯くんとっちゃって」
「っ、」
どうして。
どうして今さら、あの日のことを言うの。
樹のおかげで……癒えたというのに。
どうしてあたしの傷を……えぐり返そうとするの。