大切なもの
「沙和ちゃん。颯くんをくれて、ありがとね?」
「っ、」

あげた覚えなんて、ひとつもない。

「颯くんさ~、毎日好き好き言ってくれるんだぁ//」
「…そう」

…やめて。

「あたしには、樹がいるし」
「そうだね♪今度、Wデートしよっか??」
「………」

ヤバい、これ以上亜弥ちゃんと一緒にいたら…

私、泣いちゃう…っ。

その時……

「あれ、亜弥?」

あたしの後ろから声がした。



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