大切なもの
隣の席の樹の顔を見れない。
俯いていると――…
「おはよ、沙和」
頬杖をついている樹。
「っ!お、おはよう」
「んな気まずそうにすんな。…な?」
そう言って、樹は優しく笑った。
「う、ん」
私は唇を噛み締める。
お願い、樹……。
こんな私に、優しくしないで――…。
優しくされる資格なんて……
私には、ないんだから――……。
「はい、席着け~」
チャイムと同時に、担任が入ってきた。
俯いていると――…
「おはよ、沙和」
頬杖をついている樹。
「っ!お、おはよう」
「んな気まずそうにすんな。…な?」
そう言って、樹は優しく笑った。
「う、ん」
私は唇を噛み締める。
お願い、樹……。
こんな私に、優しくしないで――…。
優しくされる資格なんて……
私には、ないんだから――……。
「はい、席着け~」
チャイムと同時に、担任が入ってきた。