大切なもの
ーー放課後


掃除を終わらせ、教室に戻るともう人は少なかった。
みんな、帰るの早いな。
私も早く帰ろ。

荷物を詰め、教室を出た。

校門を出ると、バスケ部が走っていた。

私の目の前を、颯太と樹が通る。

「沙和、じゃーなっ」
颯太が笑顔で言う。

「気を付けて帰れよ」
フッ、と微笑む樹。

「バイバイ、2人とも頑張ってね!!」

そう言って、走っていく2人の背中をみつめた。


そして。
私は家へとまっすぐ帰っていった。
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