大切なもの
「ここが、化学室。

ここが、図書室。

ここが、職員室。

ここが、被服室」

説明していく市川。
つか、この学校広いな。
案内するほうも疲れそう。

「疲れたから、どっかで休も」
どうして俺は…
市川のことを思ってこう言ってしまったのだろう…?

「あ、じゃぁこっち」

そう言うと俺の制服の裾を引っ張るこいつは、素でやってるのだろうか…?
そういうことすると、男は確実に舞い上がるだろうな。

…とくに、市川だと。





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