大切なもの
いのっちと話していると…

「颯く〜ん♪」

そう甘い声を出して、颯太に近寄る亜弥ちゃん。

――ズキンッ。

「亜弥、どした?」
「一緒にコンビニ行こう♪」
「なんで?他の女子と行けばいいじゃん」
「じゃんけんに負けたの〜。いいでしょ?ね?」
「わぁったよ」

え…、行っちゃうの?

亜弥ちゃんは颯太の腕を引っ張り、コンビニへ行った。

「沙和ちゃん…」

いのっちの声でハッと我にかえる。



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