大切なもの

ねぇ、気付いてよ…。

――…なんて。
こんな理不尽なことを思っている私って、
なんてわがままなんだろう…。

こんなのだから、好きになってもらえないのかな…?

俯いていると…


「沙和」


そう声が聞こえ、腕を引かれた。


「え、なんで…」

どうして、ここにいるの…?

「樹……」

そこにいたのは…


樹だった。




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