大切なもの


「ん…っ…」
「沙和?」
目ぇ覚めたのか…?

だけど、沙和の目は覚めてなんていなかった。

「そう…たぁ…ふぇ…ヒック…」

沙和は、颯太を想って涙を流していた。


なんでだよ、沙和。


…なんで、アイツを想って泣くんだよ…。


「…俺を、みろよ…」


ギュッと、沙和の手を握った。




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