大切なもの

「沙和、次移動教室だよ~!いこっ」
「うん…」

化学の教科書を持ち、教室を出た。

「ねぇ、沙和。大丈夫?すごい具合悪そうだけど…」
「ん…平気…」

ヤバ…クラクラしてきた…。

階段を下りようとしたら…

グラッと視界が歪んだ。

あ…落ちる……。

そう思ったのに、

「沙和っ!!!!」

誰かに腕を引かれた。

そこで、私の意識は途絶えた。




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