龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
うわー 相変わらずイヤミったらしい子ね
「失礼ね! わたしだって――」
言いかけたわたしの口を圭吾さんの手がふさいだ。
「志鶴には僕が必要だよ――悪いけどこの娘の支度をしてから行くから、お先にどうぞ」
立ち去る優月さんを見送ると、圭吾さんは体を屈めてわたしの耳元にささやいた。
「そして僕には志鶴が必要だ」
「失礼ね! わたしだって――」
言いかけたわたしの口を圭吾さんの手がふさいだ。
「志鶴には僕が必要だよ――悪いけどこの娘の支度をしてから行くから、お先にどうぞ」
立ち去る優月さんを見送ると、圭吾さんは体を屈めてわたしの耳元にささやいた。
「そして僕には志鶴が必要だ」