龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
3
竜田川美月の妄想の爆走を止めてくれたのは、『子供の部始まります』というアナウンスだった。
「行かなきゃ! 三田先輩、早く早く!」
「私たち『子供の部』なの?」
「何言ってるんですか。違いますよ。見に行くんですってば!」
無理やり手をひっぱられ、仮設テントの裏に連れて行かれた。
先客が何人かいる。
どうやら木立の陰から闘龍場が見られる場所らしい。
「中学生以下は『子供の部』なんです。わたし、去年まで三年連続優勝だったんですよ」
そいつはすごい
「で、今年の優勝候補は中三の羽竜大輔(うりゅう だいすけ)。わたしの幼なじみで闘龍のライバル」
「また羽竜なの?」
勘弁してよ。親戚軍団。
いささかげんなりしてそう言ったが、美月は全く気付かない。
「そうですよ。校長の一番下の弟ですから、先輩とは義理の従弟ですね!」
「行かなきゃ! 三田先輩、早く早く!」
「私たち『子供の部』なの?」
「何言ってるんですか。違いますよ。見に行くんですってば!」
無理やり手をひっぱられ、仮設テントの裏に連れて行かれた。
先客が何人かいる。
どうやら木立の陰から闘龍場が見られる場所らしい。
「中学生以下は『子供の部』なんです。わたし、去年まで三年連続優勝だったんですよ」
そいつはすごい
「で、今年の優勝候補は中三の羽竜大輔(うりゅう だいすけ)。わたしの幼なじみで闘龍のライバル」
「また羽竜なの?」
勘弁してよ。親戚軍団。
いささかげんなりしてそう言ったが、美月は全く気付かない。
「そうですよ。校長の一番下の弟ですから、先輩とは義理の従弟ですね!」