龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
その後の大人の闘龍でわたしとユキは完走するのがやっとで、優勝は竜田川美月と彼女の赤龍だった。

負けたのはかなり悔しいけど、確かに美月はすごかった。


「おめでとう」

って、片手を差し出すと美月はニッコリ笑って握手してくれた。


「三田先輩も初めてにしては悪くなかったですよ。面白かったでしょ? 来年もやりましょうよ」


「やる。次は勝つからね」


「無理じゃない? 来年からはオレも参加だから」

生意気そうな声がした。

龍師装束の男の子が腕を組みながら立っている。

背はまだちょっと低いけど、なかなかの美少年。


「大ちゃん! おめでとう。すごい試合だったね」


美月が男の子に抱きついた。


「美月がいないんだもの大したことねぇよ。来年こそはオレが勝つから」


ああ、この子がさっきの闘龍の子供の部の優勝者か。

やっぱり羽竜の血筋って美形ぞろいなんだな。

美月と並ぶと陶器の人形みたい。

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