龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
他に、市松人形がいくつもあって、こっちは彩名さんのコレクションらしい。
「市松人形、お好きなんですか?」
「そうなの。いつかは自分でも作りたいと思っているのだけれど、こういう動きのないお人形の方が難しいのよ……そういえば志鶴ちゃんって市松人形みたいね」
「ああ、この髪のせいですね」
わたしの髪型は前髪の短い黒のロングストレート。
「きれいな髪よね。染めたりしたことないでしょう?」
「ええまあ」
別にポリシーがあるんじゃないけどな
髪型整える時間がないだけ
それと気力がないだけ
さらにそんなスキルがないだけ
ここにいるうちに彩名さんみたいなフワッとした茶髪になれるかな
「そのままで十分かわいくってよ」
わたしの考えを読んだように彩名さんが言った。
「コーヒーを入れて来るわね。座ってゆっくりお話しましょう。志鶴ちゃんの事を教えてちょうだい」
彩名さんはわたしに椅子を勧めると、アトリエから続き部屋になっているミニキッチンにコーヒーを入れに行った。
「市松人形、お好きなんですか?」
「そうなの。いつかは自分でも作りたいと思っているのだけれど、こういう動きのないお人形の方が難しいのよ……そういえば志鶴ちゃんって市松人形みたいね」
「ああ、この髪のせいですね」
わたしの髪型は前髪の短い黒のロングストレート。
「きれいな髪よね。染めたりしたことないでしょう?」
「ええまあ」
別にポリシーがあるんじゃないけどな
髪型整える時間がないだけ
それと気力がないだけ
さらにそんなスキルがないだけ
ここにいるうちに彩名さんみたいなフワッとした茶髪になれるかな
「そのままで十分かわいくってよ」
わたしの考えを読んだように彩名さんが言った。
「コーヒーを入れて来るわね。座ってゆっくりお話しましょう。志鶴ちゃんの事を教えてちょうだい」
彩名さんはわたしに椅子を勧めると、アトリエから続き部屋になっているミニキッチンにコーヒーを入れに行った。