龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
「えーと……圭吾さんのものって訳じゃないと思う」


わたしはしどろもどろになりながら言った。


「じゃあ誰のもの?」


えっ? そんなこと言われても


「誰のものでもない……よ」


「誰のものでもないなら、僕のものにしてしまって何が悪い?」


「えーと……」


「志鶴」


「はい?」


「悪あがきはやめなさい。ますます墓穴を掘るぞ」



完敗

圭吾さんが逃がしてくれるうちに退却した方がいいみたい





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