龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
3
たくさんの龍がいる。
海の底のお城で、王様の回りを取り囲むように。
王様は顔を覆って泣いていた。
ママが死んだ日の親父のように。
泣かないで
わたしが側にいてあげるから
差し延べた手に顔を上げた王様の顔は、圭吾さんに似ていた。
はっと目が覚めた
夢を見ていたんだ
暗闇に目が慣れてくると、自分の部屋じゃない事に気づいた。
圭吾さんの部屋の一室だ。
見慣れたソファ
ベッドにできるようになってたんだ。
でも、どうしてここにいるんだろう?
枕元に置いてあった金魚のぬいぐるみを抱きしめた。
死なない金魚――
圭吾さんがわたしにくれた約束
ずっと一緒にいようという約束
わたしはこれにどう応える気?
海の底のお城で、王様の回りを取り囲むように。
王様は顔を覆って泣いていた。
ママが死んだ日の親父のように。
泣かないで
わたしが側にいてあげるから
差し延べた手に顔を上げた王様の顔は、圭吾さんに似ていた。
はっと目が覚めた
夢を見ていたんだ
暗闇に目が慣れてくると、自分の部屋じゃない事に気づいた。
圭吾さんの部屋の一室だ。
見慣れたソファ
ベッドにできるようになってたんだ。
でも、どうしてここにいるんだろう?
枕元に置いてあった金魚のぬいぐるみを抱きしめた。
死なない金魚――
圭吾さんがわたしにくれた約束
ずっと一緒にいようという約束
わたしはこれにどう応える気?