龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
責任感の強い人なのかも、って思った。

真面目で、笑ったりする事があまりないから、『気難しい』なんて言われるんじゃないのかな?

わたしの事だって、わざわざ保護者を買って出て、自分の責任の一つにしちゃったみたいだし


わたしが早くこの家に慣れればいいんだ。

少なくとも、慣れたように振る舞えばいい。


そうしたら

この人は、わたしを気にかけなくてもよくなって、いつもの生活に戻れるだろう。


うん

まずは、ハキハキ受け答えすることかな……


「圭吾さんも食べて」

わたしが言うと、圭吾さんは戸惑ったように瞬きをした。

「さっきから全然食べてないですよ?」


「ああ」

圭吾さんは苦笑した。

「本当だ」


早く自分の部屋に戻りたいな……

食事の後ですぐに引っ込んだら失礼かな



< 22 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop