龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
圭吾さんって、本当に妹が欲しかったのかもしれない。

素直に懐けば可愛がってもらえるのかな。


憧れにも似た気持ちで胸がいっぱいになった。


わたし、ずっとお兄さんとかお姉さんがほしかったんだよね。

この家で暮らすのもそんなに悪くないかも。


呑気にそんな事を思いながら、わたしは浴室の引き戸を開けた。


はい――?


ええ、いい香りね

総檜のお風呂だわね

テレビの旅行番組でしか見た事ないわ……




――うわぁん やっぱ帰りたいぃ







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