龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
始まりの朝
1
まるで嵐に巻き込まれたように、わたしの周りの全てが急に変わっていく。
羽竜家に来てたった一日で、わたしは圭吾さんに『志鶴』と呼び捨てにされるようになった。
どうやら、わたしは圭吾さんの『お気に入りの従妹』という立場になったらしい。
可愛がってくれるのは嬉しいけど、圭吾さんはちょっと行き過ぎな面があるようだった。
制服を買いに行った時も、必要な物どころか目につく物を何でも買ってくれようとする圭吾さんを止めるのに四苦八苦した。
そして今、ネクタイ締めた圭吾さんの運転する車で転校先の学校に向かってる。
ちらっと横目で圭吾さんを見ると
「何?」
何と言われても……
ききたい事は沢山あって、
たとえば、あの時、彩名さんのアトリエでどうやって現れたのかとか、圭吾さんが転校手続きに学校へ付き添うって言った時のみんなの不審な反応とか
「お仕事、休んでもよかったんですか?」
とりあえず無難な質問をしてみる。
「自営業だからどうって事ないよ」
そうだった
羽竜家に来てたった一日で、わたしは圭吾さんに『志鶴』と呼び捨てにされるようになった。
どうやら、わたしは圭吾さんの『お気に入りの従妹』という立場になったらしい。
可愛がってくれるのは嬉しいけど、圭吾さんはちょっと行き過ぎな面があるようだった。
制服を買いに行った時も、必要な物どころか目につく物を何でも買ってくれようとする圭吾さんを止めるのに四苦八苦した。
そして今、ネクタイ締めた圭吾さんの運転する車で転校先の学校に向かってる。
ちらっと横目で圭吾さんを見ると
「何?」
何と言われても……
ききたい事は沢山あって、
たとえば、あの時、彩名さんのアトリエでどうやって現れたのかとか、圭吾さんが転校手続きに学校へ付き添うって言った時のみんなの不審な反応とか
「お仕事、休んでもよかったんですか?」
とりあえず無難な質問をしてみる。
「自営業だからどうって事ないよ」
そうだった