龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
「恋愛結婚はダメなんですか?」
「そんな事はないよ。ただ――恋愛するにも相手がいないとね。
みんなが心配してくれているのは分かっているんだ。親戚が多いのも良し悪しだな。
志鶴もそのうちに会うことになるよ。大叔父、大叔母、はとこ とかね」
うわぁ 会いたくない
「まずは学校だ」
車が右折した。
4階建ての大きな校舎が見える。
「そのままでいて」
圭吾さんは車を停めて降りると、ぐるっと助手席側に回って来てドアを開けた。
「ようこそ、清流学院へ」
差し出された手を思わず取る。
「ここの理事長も僕等の親戚だよ」
へっ? うそ 聞いてない
「でも、羽竜家側の人ですよね?」
「うん、そう。父の弟なんだ。でもうちにいる間は君も羽竜家の者だよ。周りはそう見るし、そういう扱いをすると思うから」
「そんな事はないよ。ただ――恋愛するにも相手がいないとね。
みんなが心配してくれているのは分かっているんだ。親戚が多いのも良し悪しだな。
志鶴もそのうちに会うことになるよ。大叔父、大叔母、はとこ とかね」
うわぁ 会いたくない
「まずは学校だ」
車が右折した。
4階建ての大きな校舎が見える。
「そのままでいて」
圭吾さんは車を停めて降りると、ぐるっと助手席側に回って来てドアを開けた。
「ようこそ、清流学院へ」
差し出された手を思わず取る。
「ここの理事長も僕等の親戚だよ」
へっ? うそ 聞いてない
「でも、羽竜家側の人ですよね?」
「うん、そう。父の弟なんだ。でもうちにいる間は君も羽竜家の者だよ。周りはそう見るし、そういう扱いをすると思うから」