龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
3
親父にメールを打っている手が止まる。
どうしよう
圭吾さんの事、書こうかな
圭吾さんは相変わらず、わたしの事を大切にしてくれる。
龍の訓練に付き合ってくれるし、勉強も見てくれる。
わたしのおしゃべりだって、嫌な顔ひとつしないで聞いていてくれる。
でも、恋人同士ってこんなじゃないよね?
「あんまり悩まなくていいよ」
圭吾さんはそう言う。
「僕の気持ちを知っておいてもらいたかっただけだから。志鶴は今まで通り、ここで楽しく暮らしていればいいんだ」
ちょっと迷ったけれど、親父へのメールにはプロポーズのことは書かない事に決めた。
決まってもいないことだもの
わたしはそのまま送信ボタンを押した。
さてと、そろそろ寝ようかな。
パソコンの電源を落として、部屋の明かりを消そうとした時、ドアの向こうから彩名さんの声が聞こえた。
珍しく激しい口調で話している。
「圭吾! お待ちなさい」
「うるさいな! 大丈夫だって言ってるだろ!」
どうしよう
圭吾さんの事、書こうかな
圭吾さんは相変わらず、わたしの事を大切にしてくれる。
龍の訓練に付き合ってくれるし、勉強も見てくれる。
わたしのおしゃべりだって、嫌な顔ひとつしないで聞いていてくれる。
でも、恋人同士ってこんなじゃないよね?
「あんまり悩まなくていいよ」
圭吾さんはそう言う。
「僕の気持ちを知っておいてもらいたかっただけだから。志鶴は今まで通り、ここで楽しく暮らしていればいいんだ」
ちょっと迷ったけれど、親父へのメールにはプロポーズのことは書かない事に決めた。
決まってもいないことだもの
わたしはそのまま送信ボタンを押した。
さてと、そろそろ寝ようかな。
パソコンの電源を落として、部屋の明かりを消そうとした時、ドアの向こうから彩名さんの声が聞こえた。
珍しく激しい口調で話している。
「圭吾! お待ちなさい」
「うるさいな! 大丈夫だって言ってるだろ!」