龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
「わたしならいくらでもカンニング出来るわよ。でもこれを読むとね、そんなの意味がないと思うの」
美幸はそう言った。
「出来は悪くても、正々堂々としていたい。龍神様からもらった力は誰かのために使いたい」
「そうね」
わたしは頷いた。
「わたしも、特別な力があったらそう思うわ、きっと」
「あら、志鶴にだってあるじゃない」
わたし?
「ここの人達の力とは違うけどね、志鶴といると優しい気持ちになれるの。それってすごい事なんだよ」
あの時、美幸はそう言ってくれた。
それも誰かのために使える力なんだろうか
そう、例えば今、わたしに微笑みかける圭吾さんのために
そうだといいな
「圭吾さんは他の人のために力を使っているのよね?」
わたしがそう言うと、圭吾さんは首を横に振った。
「僕の場合は、仕事だからそうしているだけだよ」
美幸はそう言った。
「出来は悪くても、正々堂々としていたい。龍神様からもらった力は誰かのために使いたい」
「そうね」
わたしは頷いた。
「わたしも、特別な力があったらそう思うわ、きっと」
「あら、志鶴にだってあるじゃない」
わたし?
「ここの人達の力とは違うけどね、志鶴といると優しい気持ちになれるの。それってすごい事なんだよ」
あの時、美幸はそう言ってくれた。
それも誰かのために使える力なんだろうか
そう、例えば今、わたしに微笑みかける圭吾さんのために
そうだといいな
「圭吾さんは他の人のために力を使っているのよね?」
わたしがそう言うと、圭吾さんは首を横に振った。
「僕の場合は、仕事だからそうしているだけだよ」