ごめんね、ユウくん


全体が白い壁で覆われている部屋にたったひとつのベット。


『…ユウくん?』


返事はなかった。
ただ、わたしの声とピコンピコンと鳴るよくドラマで見るような機械音が部屋に響くだけだった。


『ユウくんなんでしょ?ねえ』


白い布団に包まれ、頭には白い包帯をし、口元には酸素を送るマスクのようなもの。


顔はよく見えなかったけど、それは確かにきみそのものだった。




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