Spring Letter 【短編】
「美波……美波…美波ちゃん?」
一瞬、美沙に呼ばれた気がした。

後ろを向くと髪をバッサリと切った美沙のお母さんがいた。

私は立ち上がって軽くおじぎをした。

美沙のお母さんも軽くおじぎをして言った。
「美波ちゃん、大人っぽくなったわね。美沙に会いに来てくれたの?」
「はい。美沙に報告したいことがたくさんあったんです」
「そう。美沙のこと覚えていてくれて嬉しいわ。美波ちゃん、今は何のお仕事してるの?」
「専門学校に通いながら見習い看護士しています」
「すごいわねぇ~。あなたなら立派な看護士になれると思うわ。頑張ってね」
「はい。頑張ります」

美沙の話をしながら駐車場へと向かった。

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