暴走族の秘密の姫君


心の中ではみんなと仲良くしたいと思ってる。

でも、どうやってやればいいのか分からない。



私には勉強しか能がないっていうか。


「…辺さん、月辺さん!!」



「はいっ!!」


誰かに呼ばれていたみたいだった。


全然気付かなかった…。まぁ、妄想の世界にトリップしていたからなんだけど・・・。



目の前に立つのはかわいらしい女の子。

まっすぐでくせのない黒髪をポニーテールにしている。


「月辺さん、これ明日の委員会の資料ね。明日は話し合うらしいから、早めに来てね」


私が返事をするまでもなく女の子は去っていく。


そして、廊下に居た男子2人と女子1人に楽しそうに声をかけてどこかに行ってしまった。


…なんていう名前だっけ。


委員会が一緒っていうだけのつながりだからだれだかなんて思い出せない。

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