暴走族の秘密の姫君
「おい、自習だってよ!」
その声を筆頭に教室は次々にうるさくなっていく。
…この私がいる1-Aはこの三日月学園の中でも結構ふまじめな奴らがそろうクラス。
この学園は変わってる。
A組に上位15番目までと下位15人を混ぜ合わせて入れている。
上位15人は多分真面目にこの自習時間を使うんだろう…けど。
下位15人は騒ぎ始める、っていう仕組みなわけ。
…さて、私はこの時間に何をやろうかな。
そうだ、さっきあの女の子にもらった委員会の資料に目でも通そう。
「ねぇ。それさ、汐梨にもらった?」
と、突然横やりを入れられた。