暴走族の秘密の姫君
「零…勝算は?」
そう聞くと、零は黙り込んだ。
「…五分五分かな。総長やあたし…それに幹部のみんなは相手より強い。けど……相手は数が多いんだよね。うちの1.5倍はいる」
そういうと、零は珍しい位に険しい顔をした。
そうこうしていると 誰かが叫んだ。
「よし、行くぞ!」
その声でみんなが構えて倉庫のドアを開けた。
その最後尾に私もついていくともう倉庫の中は戦場と化していた。
……私、こんな所に行きたいって言ってたんだ………。
しばらく固まっていると零が私の元にきて端の方に誘導してくれた。
「紫、ここにいて。撫子、紫をよろしくお願いね」
零はそういうと戦場へと帰ってしまった。