暴走族の秘密の姫君
そんなことを言っていると、零が頭にヘルメットをかぶせてきた。
行くよ、って意味だろうか。
そう思って零のバイクの後ろに乗る。
「発車するよ?」
私は手でOKサインを作った。
それに合わせたかのように零のバイクが発車した。
「紫さーん!!!俺のこと忘れないで下さいよ?!帰ってきたときには弟子にしてもらいますからねー!!」
後ろから夏樹の叫び声が聞こえてくる。
「弟子なんてとらないよ!あたしたち友達でしょ?」
そういうと夏樹が後ろでうなだれたのが見えた。
…なんか忠実な犬っぽい。
なんかしゅんとした感じとか本当に犬っぽい。