元カレ×元カノ-最悪の再会-
接触
「遅かったな。まぁ上がれよ」
ニヤニヤするそいつに促されて、キッチンの向こうの部屋に入ってみた。
家具の少ないそこには他にも二人の男がいて、ベッドの上には……
「……お前、これ……悪趣味すぎるだろ!」
目は虚ろ、汚れた体。
かろうじて服は着ているものの、かなりはだけていて目のやり場に困る。
頬には涙のあとがあり、ピクリとも動かない。
「いいでしょ、俺の彼女」
「……は?」
「好きにしていいってさ」
どちらかの男が言った。
言葉を返すよりも手が出た。
その時のことはあまり覚えていないが、
少し冷静になって女の子を無理やり起こし、彼女ものと思われる鞄を掴んだ。
俺の上着をかけてやり、アパートを後にした。