元カレ×元カノ-最悪の再会-
「お湯入れるから、少し待っててな」
ピンクの壁、大きなベッド。
赤い二人がけのソファーに彼女を座らせて、風呂を覗いてみた。
目に触れさせたくないものは隠してから蛇口をひねり、再び声をかけた。
「すぐたまるから、入っておいで。タオルとバスローブ、置いとくから」
彼女はうなずき、素直に従った。
「……服…………」
「あぁ、もう上がったの?
ごめんね、なかなか汚れが落ちなくて」
小さな洗面台で彼女のワンピースを洗ったが、上手く綺麗にならない。
よくわからない素材だし、力を入れてもいいものかどうか。
「エアコンが当たるとこ干しとくけど、時間かかるから休んでてな」
彼女は黙ってベッドに座り、少しすると眠ってしまった。
こんなに小さい女の子がなんであんな目にあわなければならないんだ。
煙草を吸いながら、そんなことばかり考えていた。