元カレ×元カノ-最悪の再会-
カーテンの閉まった車の窓を叩くと、彼女が少し顔を出した。
俺を確認すると鍵を開けた。
「お待たせ。これ、サイズ合うかどうかわからないけど、着てみて」
ショップの袋と俺を交互に見て、中身を覗いた彼女の表情は、心なしか嬉しそうに見えた。
「…………いいの?」
「うん。着替えてる間、外で待ってるから」
彼女が小さく頷くのを確認して、ドアを閉めた。
車の隣でタバコをふかしながら、これから彼女をどうするかなーなんて考えていると、
ふと昔付き合っていた彼女のことを思い出した。
あれは……
あまりいい思い出ではないけれど、
この子に似た背格好の、少し地味な女の子だったな……。