美男と珍獣
エピソード2



『え、ここ 寮だよね?』

思わず目を疑ってしまう。

だって、 寮の玄関を入ると
ロビーがあり レストランがあり
おまけには 屋内プールまで、ある。

まるで、別荘みたいな作り。



呆れながら、ロビーの人に
部屋の番号を聞いた。


すると、

『雪乃城様は、最上階のVIPルーム
美創様と同室でございます。
専用のエレベーターを
お使いくださいませ。』


なんて、言われちゃって
エレベーターに乗せられたのは
いいんだけども…


って、 同室?!
泉くんとーーーーーーー!?


理由はきっと、クイーンとキング
だからだと思いますね 。




【VIP KING QUEEN 】


ここみたいだ、… 。

『ん?KING? きゃあぁ』

ドアに彫られている文字を見ながら
ドアノブに手をかけた瞬間
突然ドアが開き 誰かに引っ張りこまれた。



《ギュウ》


まだ見えぬ相手に抱き抱えてられるあたし。



『いや、降ろしてよぉ!』


やっとの思いで相手の顔を見ると



それは…

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