24時間プロデュース【完】
「変な奴」
ふっと笑った架と目が合った。
「……、」
それには返事をせず
あたしは照れ隠しをするみたいに周りの店を今一度見回した。
「ね!ウィンドウショッピングするんでしょ?
雑貨? 小物? アクセ?
それとも洋服?」
はしゃいで見せるあたしに、
「今日は一日、俺がいちるをお姫様みたいにしてあげる」
架はさらりと訳の分からない事を口にした。
キ、キザ…!
女の子ならそんな事を言われたら舞い上がってしまうであろうその台詞。
だけどあたしは架が単なるキザでそんな台詞を口にしたのでは無いと直感的に感じた。