24時間プロデュース【完】
瞬間、一瞬にして全身が粟立つ。
いちる、って。
「何で…」
知ってるの?
あたしの名前――
「さっき友達が君の事、そう呼んでたから。
…合ってるみたいだね」
目を見開いて言葉を失うあたしの様子を見て、男は小さく息を吐いた。
まさか、あたし、気付かなかっただけでずっとこの男に付けられていたのだろうか。
だとしたら…
「もしかして、ストーカーさん?」
危険な質問だと頭では分かっていても
気付いたらぽろりと零してしまっていた。