24時間プロデュース【完】
かーっ、全く!
「本当、信じらんない!」
可愛い訳無いでしょうが。こんな臍曲がりな女。
おまけに昨日の今日でお風呂入れて無いし(それは架もだけど)今メイクほぼ取れてる状況だから
いろんな意味でどろどろなのに。
「…本当なのにな」
なんて呟く架の言葉をスルーして
「早く回ろっ!」
握られた手をぐいっと引っ張った。
昨日もショッピングには出掛けたけどそんなに買わなかったしね。
手に掲げた鞄に昨日買った淡いピンクのグロスが入っているのを思い出して自然と視線がそこに落ちた。
「架は何か見て回りたい物は無いの?」
「んー特に考えて無かったな」
「はぁ?」