24時間プロデュース【完】
「こいつに似合う服は俺がちゃんと分かってますから」
振り返ると、笑顔の架がぽんぽんとあたしの肩を叩いた。
「っ」
笑顔がいちいち様になっててむかつく。
『あら、そうでしたか』
店員さんは架を見てくすり、と笑うと
『では何か御座いましたらお気軽にお声をお掛けくださいませ』
軽くお辞儀をしてあたしと架の前から去って行った。
「…有り難う」
小さな声で御礼を言うと、
「別に?
こう言うのって、自由にゆっくり見たいじゃん?」
架はひらひらと手を振って笑った。