24時間プロデュース【完】




「こいつに似合う服は俺がちゃんと分かってますから」


振り返ると、笑顔の架がぽんぽんとあたしの肩を叩いた。


「っ」


笑顔がいちいち様になっててむかつく。


『あら、そうでしたか』


店員さんは架を見てくすり、と笑うと


『では何か御座いましたらお気軽にお声をお掛けくださいませ』


軽くお辞儀をしてあたしと架の前から去って行った。


「…有り難う」


小さな声で御礼を言うと、


「別に?

こう言うのって、自由にゆっくり見たいじゃん?」


架はひらひらと手を振って笑った。




< 144 / 419 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop