24時間プロデュース【完】
「その頃ってまだ同い年の奴等にまともな夢なんて無くてさ、
“将来テレビアニメのヒーローになりたい!”とかさ。
まあ年齢的にそう言うのに普通に憧れる時期だし可笑しくは無いんだけどさ」
「うん」
「ただ、その頃にはもう俺はそう言う夢は見れなくなってたって言うか」
「現実的な夢を見せられてたんだね?」
「そゆ事」
「母親に勧められて始めたものだったけど、お芝居は楽しかったし褒められるのも嬉しかった。
そりゃ辛い事も沢山あったけど周りの期待があったからやって来れた」
「中学生に上がる頃位から本格的にオーディションとか受け始めて。
心の中で“御遊びの延長”だって思ってた事が仕事に変わる事が怖くなって。
そこで初めて真剣に考えたかな」