24時間プロデュース【完】
「んで俺って結構その頃から人前に出る手前、常に流行とかチェックしてたり雑誌とか読み漁ってたんだ」
「…え?」
急に今までの話題からがらりと雰囲気が変わった気がして戸惑うも、
これも“なりたかったもの”に関係あるのだろうと自答し
再び相打ちを打ちながら架の話に耳を傾ける。
「うん、それで?」
「それで芝居の練習が無い時は普通に学校行ってたから、クラスの奴等の相談聞いたり…
流行りの物オススメしてやったり、たまに女子からデート用の服の全身コーディネートを考えてって頼まれたりさ」
デートの服の全身コーディネート…!
女物の服に詳しかった理由が何と無く分かってきたかも。
「最初は面倒臭かったし“何で俺がこんな事”なんて思ったりしてたんだけど」